研究集会
〈すべての学習者〉の学びを保障するために我々は何を変えるべきか

2018.8.19更新

このページの構成

概要

言語教育の現場では、様々な背景を持つ学習者とかかわる機会が増えてきています。

私たち言語教育関係者は、<すべての学習者>に対し、どのように向き合い、いかなる教育実践を目指していくべきか。また、そのために現状の何を変えていくべきでしょうか。

「外国語授業実践フォーラム」では、インクルーシブ教育とユニバーサルデザインの制度面について詳しい竹村和浩先生(ビジネスブレークスルー大学、ユニバーサル・エデュケーション代表取締役)と英語教育におけるユニバーサルデザインの実践を進める村上加代子先生(神戸山手短期大学、英語教育ユニバーサルデザイン研究会代表)をお招きし、参加者の皆さまとこれからの言語教育実践について議論したいと思います。

開催情報

「子連れ」について

子供の同伴

子供のための施設

スケジュール

(変更される場合があります)

講演の概要

「スマート・インクルージョンという発想」―インクルーシブ教育が日本を変える!

竹村和浩(ビジネスブレークスルー大学)

世界の潮流である「インクルージョン」という考え方は今だ日本では普及していません。インクルージョンとは何か?今、インクルージョンをテクノロジーの助けを借りて実現しようという試みが、日本でも始まっています。それが「スマート・インクルージョン」という考え方です。今回は、教育の現場のみならず、インクルージョンとは何か?障害と何か、という大きなくくりから、障害と社会との関係性について、具体的に解説、お話しさせていただきたいと思います。「存在が世界を与える」「この子らを世の光に」という2つの言葉の意味を今一度味わって頂きたいと思います。障害の社会的役割についてもお話しできたらと思います。

特別支援からユニバーサルデザインへ―英語教育で目指したいこと

村上加代子(神戸山手短期大学)

講演では、英語教育において“エクスクルーシブ(排除の)”状態にある生徒にまず焦点をあてて、どのような傾向のある児童生徒が英語学習に躓いているのか、躓きやすいのかについての理解を深めるため英語圏のディスレクシアと、かつて議論となった外国語学習障害(FLLD)について紹介します。さらに英語圏における読み指導法をめぐるReading War(「読み戦争」)から、現在の読み書き指導カリキュラムまでの変遷について簡単に触れ、どのような工夫をすればより多くの子どもたちが学びやすくなるのか、現在のカリキュラムには何が不足しているのかなど、日本の児童生徒の躓き回避に向けた検討を一緒にできればと考えています。一つの正解はないことから、様々な可能性について考える機会になればと思います。

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